マスター・ツートンのちょっと天使な添乗員の話

自称天使の添乗員マスター・ツートンの体験記。旅先の様々な経験、人間模様などを書いていきます。

こんにちは。海外添乗員のマスター・ツートンです。天使の添乗員です。

長年している海外添乗員という仕事の中で、経験したことを、ドキュメント小説風にシリーズとして書き上げていきます。

海外旅行好きの方、旅行や添乗のお仕事に興味のある方は、ぜひお立ち寄りください。時には、旅の情報も載せますよ。

コメントはお気軽に。返信は必ずします。ただし、誹謗中傷や内容に関係ないものは、ただちに削除いたします。

ロンドン近郊のウィンザー城。イギリス王家の居城には、いつも観光客が絶えない。

城の素晴らしさは有名だが、空港の近くにあることで、常に低空飛行の航空機が上空を過ぎていうことでも知られている。

観光客の多くは、城を眺めながら、いつも空を見上げているが、この日は特にそれが目立った。冬の美しい空のせいだろう。僕も、お客さんと一緒に写真を撮った。
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エリザベス女王は、ウィンザーをこよなく愛したというけれど、うるさくなかったのかなと、不思議な気持ちになる。風向きにもよるが、けっこうな轟音が響くこともある。
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目で追う分には簡単だけど、スマホのカメラで追いながら写真を撮るって案外難しい。目で見て絵になるって、そのまま写真に映えるわけでもない・・・とお客さんと話していた。
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日没後も楽しい。赤い日夕陽に機体が映えたり、シルエットが美しかったり。
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ウィンザーには、立派な城下町がある。観光客向けの土産屋もあれば、地元の人が使うような商店街も広がっている。クリスマスのイルミネーションもチラホラ。
空はくっきりしているのに、赤と青の境目は柔らかいグラデーションのようになっている。
その上空を航空機が飛ぶと、また絵になるんだなあ。  
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前日に書いたマナーハウスホテルの続き

日帰り観光客がいなくなる夕方。カッスルクームはすっかり静かになる。
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その時間帯を見計らって、僕は四人のお客さんたちと村の中に出た。お目当ては、知られざるケーキの名店。

「そんな素敵なお店あったかしら。」

マダムの一人が首をかしげている。ふふふふ・・・あるんだなあ、それが。で、行きついたのがこちら。

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カッスルクームのマーケットクロスを取り囲む家屋のひとつ。、玄関先にケーキをケースに入れて置いてある。支払いは、日本で言うところの新聞受けに入れる。お釣りが必要な場合は呼び鈴を鳴らすかドアをノックすると、家主が出て来てくれるから、その時に頼む。ケーキの無人販売というか、半無人販売。

どれどれ今日のメニューは・・・レモンケーキとキャロットケーキ。小さいカットだとチョコレートブラウニーもある。
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お値段は、大きいほうが5ポンド。小さいほうで2ポンド
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お気に入りのバナナケーキはなかったが、レモンケーキもしっとりしていて美味しいので、こちらを買うことにした。

「これが名店?」と、半信半疑なお客さんたち。ひとつ小さいほうを買って味見をしていただいた。

「え?美味しい!」

そうなんです。美味しいんです!

だが、イギリスに来たばかりの僕らは小銭を持っていない。仕方なくノックすると、家主さんが出てきた。この村に来るたびに僕は買っているので、彼は僕を覚えていてくれた。
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記念撮影を終えた後、単独撮影に応じてくれた家主さん。接客は、この方でななく、奥様らしき女性がしてくださることもある。ケース内に好みのケーキがなくなくなった場合は、呼び出すと在庫があることもある。ただし、基本的には無人販売方式。在庫確認や釣銭などの用事がないのに呼び出すのは失礼なので控えたい。
「次はバナナケーキを作っておくよ。」

おお!好みまで覚えていてくれた。次に来るときは、前もって連絡しよう。お客さんたちは、家主さんにお会いできて大喜び。はしゃいで記念写真を撮っている。

「でも、こんな美味しいケーキを食べたら太っちゃうわ。」

それを聞いた家主さんは、売り文句が書かれた紙を指差した。

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「重くなればなるほど、誘拐されにくくなる。ケーキを食べて安全を確保しよう」と書かれている。
なるほど。理にかなっている。確かに食べ始めたら気にしていられないね。

さて、次に食べられる機会はいつかな。
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ガイドブックにもよく載っているイギリスはコッツウォルズの名所カッスルクーム。
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村の中にはわずかなパブレストランと、ティーサロンしかない。
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午後三時半には薄暗くなってくるこの時期、窓の明かりには暖かみを感じる
谷底にあるから、街の外側を走る車の音も聞こえない。村内への車両乗り入れは、居住者と宿泊者にのみ許されている。

コッツウォルズでも、かなり南に位置してアクセスが悪いせいだろうか、訪問者もそれほどおらず、主要観光地の中でも古き良き、静かな田舎らしい風景を残している。

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その静かな村の奥に、イギリス屈指の高級マナーハウスホテルがある。

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その名もThe Monor House(マナーハウス)。そのまんまで申し訳ないが、本当なのだから仕方ない。

ただでさえ静かな村から、細い専用通路を100mほど歩くと、立派な屋敷のような建物がある。客室は、この本館のほか、おそらく使用人や倉庫として使われたいたものを改装したコテージタイプがある。

ここのすごいところは、宿泊する部屋に外れがないことだ。この手のホテルに宿泊する時は、必ずと言っていいほど当たり外れがある。ツアーだと完全に明暗が分かれるため、添乗員は、外れ部屋に当たったお客さんのフォローに追われる(フォローと言ってもなだめるだけだが)。嫌な作業だ。

ところがこのマナーハウスは、当たりの中に大当たりこそあるが、外れがない。

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こういうところでは、ほぼ必ず底辺の部屋に泊まる添乗員の部屋でさえこんなに素敵なのだから、お客さんたちの部屋の素晴らしさを想像できるだろう。写真に収めることはできなかったが、本当にいい部屋だった。なお、部屋の良さに本館、別館の区別はない。どこもいい部屋だ。

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ベッドの上にあったライオンのぬいぐるみ。なにかと思ったら、「Do not disturb」用だって。凝ってるな。
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バスタブ。向かって右側の壁にはテレビが埋め込まれている。

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シャワーブースの中。三畳分くらいの広さはあったと思う。この時期は寒いので、三分くらい出しっぱなしにしてから利用した。
この時期は、クリスマスということもあり、入口のデコレーションやメインダイニングのツリーなど、いつもとは少し違う雰囲気だった。
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暗いけれど、これで朝の7時。朝食の開始時間。まるでディナータイムのような雰囲気。
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レストランの座席は余裕を持って配置されている。冷たいフードはビュッフェ。卵料理やベーコンなど温かいフードはオーダー制。
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ロビーや居間。どこも隙なくゆったりとした雰囲気。

クリスマスシーズンを満喫していただくのに、最高の環境をお客さんに提供することができてよかった。と、いうか僕も満喫した。ツアーの主旨とはいえ、このホテルを使おうとした企画担当者は素晴らしいと思った。

たまには、こんないい思いができる添乗員の仕事です。
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久しぶりの投稿です。

ロンドンのコンラッド・ロンドン・セントジェームズパーク。

高級感溢れる素敵な部屋やサービスはもちろん、ウェストミンスターもバッキンガムは余裕の徒歩圏内。ピカデリーだって25分ほどという絶好の立地。

贅沢この上ないこのホテルで、クリームティーをいただく機会があった。

帰国日に空港への出発前。小雨で寒く、最後の二時間をロビーで持て余していた。温かい飲み物を一杯頼んでまったりされている4人のお客様に最後の刺激を与えたい。そう思った僕は、クリームティーを頼んだ。ま、正直に言えば自分がいただきたかった。

で、出てきたのがこれ。

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「今から焼くのでしばらく時間がかかります。」と言われた通り、出てくるまで40分もかかった。片方はプレーン。もう片方はレーズン入り。
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あれ?クロテッドクリームとジャムの他にもうひとつ何かある。
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「左側にあるのはレモンクリームです。当ホテルのおすすめです。」

早速いただく。美味しい!さすがコンラッドがおすすめするだけある。

「こちらのジャムはブルーベリーですか?」

「ジャムではなくてコンポートです。フルーツは黒スグリです。」

マダムなスタッフが穏やかな口調で、でも自慢げに教えてくれた。

スコーンにコンポート!またもやさすがのコンラッド。よくジャムを塗ってからその上にクリームを乗せるように言われるが、黒スグリのコンポートでは、さすがにそれは無理。

大人しくクロテッドクリームを塗り、その上にコンポートを乗せた。
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うまい。これも実にうまい。味わった後は、紅茶を口に注ぎ込む。スコーンで乾いた口の中に潤いが戻っていく感覚が超快感。

これにお客さんたちが釣られないはずがなく、その場にいらした方は全員ご注文。

昼下がりのインハウス・カフェの売り上げに貢献できたのであった。

イギリスの食事については、とやかく言われるけど、スコーンと紅茶の組み合わせは、本当に無敵だな。うん、添乗員をやっていてよかった。
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ポルトガル中部のアベイロ。ここは、旧駅舎の外壁が、アズレージョという美しいタイルで覆われていることで知られている。
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90年代は、まだ現役の駅だった。同じ敷地内に新駅舎ができて、こちらは保存されることになり、現在に至る。
コロナ禍前、最後に来た時は柵で囲まれて、多くのタイルが洗浄のために和紙で覆われていた。案内したお客さんたちががっかりされていたが、今は修復を終えてこの通り。
内部は観光案内所になっている。
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タイルは、19世紀の街や人々が働いている様子が描かれている。当時のファッションも見られる。また、周辺の見所を描いたものも多い。
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街や城を修復すると、「趣がなくなった」とか「古さを感じなくなり、テーマパークのようだ」とか言われることがある。元々の姿に戻しただけなのに、なかなか理解を得られないことが多い。
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だが、アズレージョは別だ。洗浄と修復を終えて、鮮やかな青が蘇り、訪れる者を惹きつける。
今は、駅舎の前に駐車禁止なので、常に全体をしっかりカメラに収められるのが嬉しい。 

以下おまけ。
ポルトのスーパーで、広告の写真を撮っていたら右に何か見つけた。
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カオナシだった。
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