今、日本のパッケージツアーの多くでは、夕食や翌朝の集合時間案内を書面でお客さんに渡している。カーボンの複写式で、一度に4枚くらい書けるから手間はかからないし、書いてあれば「言った言わない」の問題もないし、とても重宝している。

ツアーが残り少なくなった時だ。お客さんの一人が言い出した。

「そうよ。その案内、ツートンさんが皆にエアドロップで送ればいいのよ。そうすれば、紙を失くす心配はないし、あなたも書く手間が省けるわ。」

エアドロップは、iPhone同士で使えるサービスで、お互いの個人情報を知らせずに、写真やデータなどをやり取りできる。今回のツアー参加者と僕が所持しているスマートフォンはすべてiPhoneだった。

そのため、この前紹介したネフェルタリの墓の写真を、全てのお客様にエアドロップで分けてくださるようにお願いした。

こちらの奥様は、その機能をこの時初めて知ったようで、いち早くその応用を思い付いたらしい。確かにその方は、紙の扱いが好きでないようだった。

「いや、カーボンの写して、実際に書くのは一枚だから手間はかかりません。それにエアドロップしなくても、お客様がすぐに紙を写真に撮れば同じことですよ。」

と、実際はこういうことなのだが、いろいろ考えてくださったお客様に、そんなことを言えるわけもなく、

「そうですね。そのほうが紙の節約にもなりますしね。」

と、むしろフォローを入れた。

でも、エジプトというところは、やたら写真を撮りたくなるところなので、せっかくの案内も多くの風景写真の中に埋もれて探しにくくなってしまう。その度に、

「お気に入りに登録しておけばすぐに見つかりますよ。」

「このツアー中の間だけ、『案内』というアルバムを作っておいたらどうですか?え?アルバム作ったことない?簡単ですよ。こうやってね・・・」

などとアドバイスした。

一人のお客様が言い出して、他の4人も賛同したことなので、みんな責任をとってしっかりやっていた。

新しい物事は、こうやって覚えていくしかないが、今回の皆様は、本当に諦めずにチェレンジを続ける方々で、いろいろ案内しがいがあった。

Visit Japan Webの入力もしっかりご自身でなさっていたし、「自分のことは自分でやらなきゃ」と意識が高く、心から尊敬できる人たちだった。

二回添乗に出て思う。想像していたより年配のお客様たちはデジタルに対応している。いろいろなアプリやらなにやらできて、より簡単に便利になっているから、今なんとかしようとしている方々は、きっと物にするであろう。

なかなか対応できない超高齢者の問題はあるかもしれないが、デジタルは悪ではない。

 

新年を無事に迎えた僕らは、最後にピラミッドを満喫して、無事に帰国した。

ところで、エジプトでは、イタリアに比べてマスクをしている人の割合が高かった。砂漠の近くでは埃っぽいし、都市部では車の排気ガスが日本に比べて多い。お客さんたちもコロナ禍関係なしにマスクをしていたような気がする。

混雑ぶりは、コロナ禍前のエジプトの年末年始とあまり変わらなかったような気がする。
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遠くから見るパノラマも、近く見る人との対比でもピラミッドの迫力は半端ない。やはりエジプト観光最大の華だ。
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スフィンクス辺りから眺めたピラミッド。手前をラクダや馬が通ると絵になる。写真で感じるよりも、ピラミッドは遥か後方にある。
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ランチで立ち寄ったメナラホテルからは、これまた見事なパノラマ。
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足元。真横。写真ではそれほど大きく見えないスフィンクスも全長は50m以上。足元、テラスの上。お客さんたちは、何枚写真を撮ったことだろう。
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