緊急事態宣言直後、一部の地方では、入院患者も新規感染者も0になり、完全にコロナがいなくなったと思わせるところも出てきた。だが、東京は一桁はあるものの、なかなか新規感染者が0にならない。

 

それどころか、6/12にステップ3になってから204020日を過ぎると50を超える日も出てきた。ニュースをテレビでも新聞でもチェックしながら願った。

 

「検査数が多くなってるから、数が多い。どうかそれだけであってくれ。」

 

業界も、そこにいる人間も前を向き続ける。ここで止まったら、本当に死んでしまう業界も自治体もある。海外添乗しか経験のない僕にさえ声がかかった。

 

「国内の仕事をやってみないか?」

 

「僕に回ってくるくらいあるのか!?」

 

ツアーの本数そのものは、海外より国内のほうが多い。当然、その分添乗員の数も国内のほうが数では上回る(中には両方やってる人もいる)。それを考えると、とても僕までくるとは思えない。

 

世界中の国々では、日本人を含めた外国人受け入れ緩和の声も聞こえてくる。海外の仲間からも、いつでも来てよ!とメッセージが届く。

 

でも、夕方になったら増え続けている感染者・・・。いつの間にか新規感染者は3桁へ。外から明るいニュースが入ってきても、自分の国が良い方向に向かっている実感がないと、気持ちが海外へ向かない。

 

それでも前を向き続ける僕らの背後には、いつの間にか大きな恐ろしげな影があった。多くの人は怖くて振り向けない。

 

僕の心の中には、その影に飲み込まれそうな政策があった。GO TO トラベルキャンペーンだ。

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隅田川沿いで見たひまわり。今年は海外で見られそうもないので、ここで写真を撮った。