イタリアがワクチン証明書ありという条件で、隔離なしで日本人の受け入れを認めることが発表された。アメリカ人、カナダ人などの扱いと同時に決まったようだ。時期は明言されなかったが、僕らの業界の人間には励みになる。なぜ、ワクチン接種がほとんど進んでいない日本が選ばれたかについては、この際どうでもいい。どうせ、まだまだ先の話だし。

イタリアが出している条件は、いわゆる、EUで現実的になってきたワクチンパスポートだ。海外旅行が再開される将来を見据えた時、僕が、個人的に最も気にしているものの一つである。

一部のメディアでも言われていたが、ワクチンパスポートという手段そのものは、目新しいものではない。海外旅行を趣味にしている人たちの中には、黄熱病の予防接種をして、イエローカードを所持されている方もいらっしゃると思う。この「イエローカード」も、ワクチンパスポートの一種だ。

 

国によっては、入国の際、接種を受けた証として、イエローカード提示を求める国がある。これを「イエローカード要求国」という。すべての国からの渡航者に求めるのが、アンゴラ、ガーナ、フランス領ギニアなどの黄熱が流行している国々の一部であり、入国まで、空、陸、海でどのようなルートを取ろうと、入国時にはイエローカードの提示が求められて、所持していない場合は拒否される。

同じ黄熱が流行している国でも、条件が違う国がある。ケニアやエチオピアは、大半の国からの渡航には、提示を求めないが、自国以外の黄熱リスク国が、入国までのルートに絡んでいると、たとえそれが乗り継ぎであっても、提示が求めらえる。

いろいろパターンはあるが、求められた時に提示できないと入国できないのが、イエローカードの怖いところだ。

ただし、例外はある。もうかなり前の話だが、僕が担当したツアーのお客さんで、黄熱病の予防接種を体質上受けられない方がいらっしゃった。21世紀になったばかりの頃の話で、詳細は覚えていないが、かかりつけの医師からその診断書を書いてもらって、検疫所で相談した後、とある国の大使館でビザ申請時にその診断書を提出して、イエローカードなしでの入国を許可する書類が発行されていたと思う。(ちょっと記憶が曖昧なのだが、とにかくなにかしらの許可証は出ていた)

以上が、黄熱病版ワクチンパスポートであるイエローカードの特徴だ。訪問国やルートによって、どんなパターンで必要になるかは、検疫が出している、下の例を参考にしていただきたい。

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さて、これと同じ機能を持つコロナワクチンパスポートが、これから世の中に出回るとする。対象は世界のすべての国々として、どうなるか考えてみよう。

まず、アレルギーなどで接種できない人はどうなるのか?イエローカードのように、接種なしで許可証が発行されるのか。比較しながら考えたい(あくまで素人の考察です)。

黄熱病は、感染したら潜伏期間は3~6日。症状は頭痛、発熱、虚脱、嘔吐、下痢に始まり、重症化すると腎障害、吐血、血便を伴う下痢、黄疸等。致死率は30%~50%と非常に高く、確率だけでいうとエボラ出血熱に次ぐ、あるいは匹敵する。感染経路は、ネッタイシマカ等の特定の蚊を媒体する。

イエローカードなしで旅行を許可されたツアー客は、大使館や検疫で、この蚊に刺されないように注意されていた。なお、ツアーの訪問地には、ネッタイシマイカの生息エリアが含まれておらず、それが簡単に許可がおりた原因のひとつになっていたようだ。

新型コロナウイルスは、感染してからの潜伏期間が1~14日間。症状は発熱、倦怠感から始まり呼吸困難など。そして81%が軽症で済む。人によっては無症状のまま終わってしまう人も多く、気づかずに感染期間を過ごしてしまう人もいるらしい。また、感染経路は、会話、咳、くしゃみなどで生じる飛沫が原因。空気感染もありえると言われている。

 

以上、発症して怖いのは黄熱病だが、感染の広がり安さと言う点では、コロナのほうが遥かに怖いと思われる。

しつこいが、あくまで素人の考察だ?しかし近い将来、コロナワクチン接種を、隔離なしの入国の条件に挙げた国が、アレルギーなどが原因でのワクチン接種なしで入国を許可してくれるだろうか?正直、(現時点では)その確率は低いと思われる。同じ感染症でも黄熱病とは性質が違い過ぎる。

この記事を書く前、実際に東京検疫局に電話をしてみた。黄熱病は、注意は必要ではあるが、感染経路が限定されているため、体質が原因で予防接種を受けられない場合の各国の対応は、比較的寛容だということだった。(ただし、絶対ではない)

その言葉を参照した時、感染経路が、黄熱病に比べて限定されていないコロナへの対応は難しいのではないかと思った。

後半では、僕の主戦場の欧州において、コロナワクチンパスポートの提示が求められるようになったらどうなるかを仮定して、いろいろ考える。


追記:ワクチンパスポートは、既にイスラエルで実用化されています。ワクチンを受けてない方は、48時間以内に受けたPCR検査の陰性結果を表示することで、手を打っているそうです。

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